挑戦、成長、そしてリスタート。


オリンピックが終わった。
ここ最近の中では、一番ワクワクできた大会ではなかったか。
このときめく気持ちは、おそらく98年の長野冬季五輪以来、
夏季五輪に限って言えば、84年のロス五輪以来だと思う。
競泳、卓球、バレーボール、フェンシング、アーチェリー、
様々な競技の選手たちが、久しぶりのメダル獲得であったり、
心をつなぎあって団体戦で戦い、強豪を倒したりする中で、
単なるスポーツの勝敗を越えた、メッセージのようなものを、
私たちに送ってくれたように思う。
そしてそのワクワクの中心にあったものは、男女サッカー。
昨年のW杯の結果を受けて、メダルは確実、当然金を期待なんて
とてつもないことをメディアがあおり立てる中で、
女子はよくあそこまでがんばったと思う。
決勝は敗れはしたが、最後までひたむきに戦う姿は
見ていた私たちに単なる勇気だけではない、
前に向かって進む素晴らしさを教えてくれたように思う。
今後は世代交代も進んでいくのだろうか。
宮間を中心としたチームを、若い戦力も入れて
再構築していってほしい。
男子も同様だ。ベスト4という結果は上出来だ。
吉田を中心に大会前の浮ついた雰囲気を引き締め、
気がつけば「谷間」世代が頼もしい戦う集団に変貌していた。
最後に敗れた相手と、破れ方がよくなかったが、
6試合戦って世界で経験を積めたことは財産になると思う。
だからこそ、この思いをA代表につなげてほしいと思う。

終わってしまったか・・・。
これで変な早起き生活はしなくてもいいけれど、
夏が終わってしまったかのようでさびしい。

アジアが遠のく連敗

2012 Jリーグディビジョン1 第21節
磐田 1-2 鹿島 @茨城県立カシマサッカースタジアム

誤審については、今さら言うこともない。
ただし、YFCがどれだけの交渉力、政治力があるか
お手並み拝見といったところだ。
ま、今さら試合結果がひっくり返るようなことはないと思うが
今後、井上知大という主審みたいな人は出入り禁止ということで。
しかしそんなことより、決めるところで決めきらないとダメだな。
ね、9番さん。
ロンドンで杉本が途中投入されても流れを変えられない時に
やっぱりあんたを送るべきだったかな、と思ったけれど、
今日見てて、そうでもなかったな、と思い直したよ。
前節に続いて、ソウトは本当に攻守によくがんばっていたのに。
これでついに中位に陥落。アジアが遠のいていく。
時差のある異国まで駆けつけたのに・・・。

ここまで来たことはすごいことだ。でも、・・・。

2012ロンドンオリンピック 男子サッカー 第3位決定戦
日本五輪代表 0-2 韓国五輪代表
@ UK カーディフ Millennium Stadium

ベスト4というのは素晴らしい結果だ。
しかし、敗れた相手と時期が悪すぎた。
(お相手の大統領さんが他人の国に不法上陸した翌日なんて。)
感情的には、よくやった、と拍手で迎えることはできない。
内容も伴わなかった。
試合の序盤こそ、これまでにも見られた日本のよさが出ていたが
あまりに惨めで見苦しい2失点の失い方や、
先制された後、これまでのよい流れを見失って自滅していく
様子を見ていたら、見ているこちらの気持ちも冷めていくし、
昨日の女子と比べて「拍手」が出ないのも仕方あるまい。
NHKってのはよくわかってるね。
試合終了後、すぐに画面はレスリングと陸上(それも録画)へ。
こういう時って、チャンネルを変えるか、電源を切るか、
したくなるものだから。

また総括は改めてしたいと思うが、
残念ながら「メダリストにもふさわしくなかった」ということだろう。
この悔しさをA代表につないでいかないといけない。

そしてシラス船の漁師さんか、めざましテレビの生野陽子か、
みたいな、21時ごろ寝て、1時~3時に起き出すという変則生活も
ようやく終了。
普通の生活が帰ってくるかな・・・。
そしてこれまで気持ち半分だったJリーグも。
この後、一休みして出かけます。
天気大丈夫かな・・・。

胸を張れ、私たちの「誉れ」!!!

2012ロンドンオリンピック 女子サッカー 決勝
日本女子代表 1-2 アメリカ女子代表
@ UK ロンドン Wembley Stadium

悔しい。
でも、やりきれない、とは違う。
彼女たちはやりきった。
そんな晴れ晴れした思いで、明け方のテレビを見つめた。
もちろん、国際映像のフレームは勝者を追いかけるので、
飛びはね、ほほえみ、誇らしげに星条旗を背負うアメリカ選手が
大写しになり、「彼女たち」はあまり映し出されない。
それでも、時折申し訳程度に映る「彼女たちは」
清々しく輝いていた。
1点先制された後、明らかにアメリカはペースを落とした。
その間、得点できるチャンスは何度もあった。
澤や大儀見の、気持ちで返した1点目のほかにも、
宮間のFKや、未来につながる岩渕の1対1など、
追いつくチャンスは何度かあった。
でも、かなわなかった。
階段は一気に駆け上がるものではない、
一段一段、息を整えながら、分相応で昇ればよい、
神様がそう言っているようにも思えた。
メダルセレモニーでのセンターに揚がる日の丸と、君が代は
今後のなでしこのさらなる「伸びしろ」ということで、
楽しみが先に伸びたということで、いいのではないか。
とにかく、ここまでの戦いぶりが、
そして、終わった後の清々しく堂々たる態度、
決して銀メダルをすぐに首から外してふてくされたりせず、
うれしさも、悔しさも、全て受け止めて笑顔で前に向かう、
その振る舞い全てが私たちの誉れだ。

「ファイナリスト」にはふさわしくなかった。しかし・・・。

2012ロンドンオリンピック 男子サッカー準決勝
日本五輪代表 1-3 メキシコ五輪代表
@ UK ロンドン Wembley Stadium

残念だ。その一言に尽きる。
ただ、ロスタイムにダメ押しの3点目を決められても、
ファイナルへの夢を絶つタイムアップの笛が響いても、
私は意外と冷静に現実を受け止めることができていたし、
ゲームセット後は、やりきれなさを感じることもなく、
すんなりと眠りの続きに入ることができた。
それは、このゲームのぼくたちの代表は、
これまでの数試合とは確実に異なるチームであり、
ある意味こうなるのは必然だと、感じていたからだろう。
永井だけではない。全員が、走れない、動けない。
いつものキレのあるきびきびした動きでプレスをかけ、
ボールを奪った瞬間に連動して前を向いて動き出す、
そんな日本のよさが、この日は全く観られなかった。
また、ぼくたちの期待をへし折るかのような
見苦しいまでのミスが、あまりにも多すぎた。
「今は負ける気がしない」と清武が言った時のチームと
この日の日本代表は、全く異なるチームだった。
ファイナリストになるのには、ふさわしくなかったのだ。

ウェンブリーの観衆は正直だ。
大津の1点目のシュートの時こそ、賞賛の声は上がったが
その後はたいていの場面でメキシコびいきだった。
オールド・トラフォードの時とは全く違っていた。
日本のサッカーが面白く、ワクワクするものではなかったのだ。

結果を受け止め、次に向かわねばならない。
頂上への夢を絶たれて行き場がなくなった気持ちを再整理し、
現時点で目指すことが可能な新たな目標に向かう気持ちを高め、
そのために必要な準備をしなければならない。
「ぼくたちの代表はメダリストにふさわしいチームなのか?」
それが今、問われている。