ただ、ただ、切なく、やり切れない。

20140824biwako

この夏、家族で琵琶湖と比叡山を訪れた。
その際、近くの温泉宿に宿泊したのだが、
宿に着いた時、実は以前にもその宿に泊まったことが
あることに気がついた。
4年前、職場の旅行で京都と奈良を訪ねた時、
宿泊したのが偶然同じ、その宿だった。
見覚えのある展望大浴場で、外の景色を見ながら
その時のことを、いろいろ思い出した。
幹事をやってくださっていた先輩がそのあたりに座り、
湯につかりながら、いろんなことを話したな、とか。

その後、私もその幹事だった先輩も別の職場に異動したが、
昨年、その先輩が亡くなられたという連絡をいただいた。
特別親しくしていたわけではなかったが、
共に同じ職場で仕事と向かい合った仲間として、
御焼香をさせていただきに通夜に行った。
まだお若く、何ともやりきれない気持ちだった。

風呂に入りながら、さらに考えた。
あの旅行からまだ4年なのか・・・。
あの時、職場には素晴らしい上司がいた。
その旅行にも、一緒に参加してくださった。
宴会で他愛もない話をして楽しいひとときを過ごした。
いい方だった。
その方の下で、本当に気持ちよく働かせていただいた。
今の自分がある、その何パーセントかは、
その上司と、共に働いた仲間たちの支えのおかげだ。

昨年の4月、私は2年ぶりにその時の職場に戻ってきた。
そして私は、その上司の後任として、
その方が担当していた仕事を引き継がせていただいた。
とはいえ、その方の後任なんて自分などに務まるわけもなく
1年半近く経った今でも手探りの毎日で、
その方は、自分にとっての「お手本」だった。

今日、つらい知らせが職場に届いた。
その元上司の方が今日未明、亡くなられた、
ということだった。
急なことだったそうだ。
しばらく言葉を失った。
お手本を失い、支えを失い、
これまでのお礼を言うこともできなくなってしまった。
何ともやりきれなく、切ない思いで一日を過ごした。

日曜日、お別れの御挨拶のために、
スタジアムに行く前に、通夜に行かせていただきます。
「これまで、ありがとうございました。」