喜びの歌

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私が前にここ等々力を訪れたのは、
ラドチェンコ(シェフチェンコではない)というロシア人が
磐田でプレーしていた時代のことで、
そりゃ、私も歳をとるわけである。
しかし・・・、
下手すればJ2に降格するかも、とか、
スタメンの中から逮捕者が出ちゃうとか、
将来そんな状況に磐田が陥るとは、
当時だれが思ったであろう。

しかし、磐田のゲームを見てこれだけときめいたのは
これまた本当に久しぶりだ。
毎秒ごとにときめき、肝を冷やし、
タイムアップの笛に雄叫びを上げながら立ち上がり、
その後、どっと疲れが襲ってくる・・・、
こんな気持ちでゲームを見たのは、
いつ以来だろう。
願わくば、この流れが次節に、
そしてこれからも続きますように・・・。

複雑

不起訴処分・・・。
つまり、
「とりあえず今は罪を問わない」
ということか。
実刑ということはまずないにせよ、
きちんと法の下で裁きを受け、
その上で一市民に戻ってほしい、と思っていた。
だからこそ、
罪を犯したことを事実としながらそれについて問われないという
「中途半端」な状況で、彼が「シャバ」に戻ってくることは
心境として、かなり複雑だ。
もし彼が「夢と感動を与える」場に戻ってくるようなことがあったら
私たちは一体、どんな気持ちで迎えたらいいのだろうか。
再び彼の背中に向かって、その名をコールし、手を叩くことが
自分にはできるだろうか・・・?
罪を犯した人の社会復帰を認めないわけではないし、
職業に貴賎があることを認めているわけでもないが、
「夢と感動を与える」職業で、
それが「TEAM」で取り組む職業ならばなおさら、
簡単にはいかない、と思うのだが・・・。

結局、後半になったら元の磐田に戻ってました。

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勝つべき試合だった。
しかし結果的にはスコアレスドロー。
「再生」への第一歩にはならなかった。
ただ、これでよかったのかもしれない。
「今こそみんなが一つになって」的なムードの中で、
本来厳しく追及されなければならないものが
うやむやにされそうな雰囲気になりつつあったが
チームの、球団の体質改善は簡単にできるものではなく
それは結果と内容を厳しく求めていく中で
初めて成し遂げられるものであり、
安易に問題をすり替えることで終わってはならないことが
明らかになったのではないかと思う。

こうなってしまった今、指揮官の更迭は簡単ではない。
土台である球団がグラついている時に
現場の指揮官を変えるリスクが大きいことは理解できる。
でも、あんなヘナチョコ采配でゲームをつぶす指揮官が
おとがめなしでいいのだろうか?
このまま結果が出なければ、いくら「今こそ一つに」と言っても
「内部崩壊」の可能性だってあり得ると思うのだが。

失望

家にYFCから封書が届いた。
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開けてみると、中には右近社長からの詫び状が。
ワープロ打ちされた文面であったが、
最後に本人自筆(と思われる)の署名がされていて、
ぱっと見、あまりにリアルなので、単純な私は
「社長がサポ宛に一通一通、自署したのか。」
とある意味感心した。しかし・・・。
よく見ているうちに、
「!!!」
我が家に2通届いていたこの詫び状を重ねてみたら
社長の署名が全くズレることなく見事に一致。
「何だ、カラーコピーか・・・。」
読んでみるとどこかで見た文面。
公式サイトにアップされていたのとほぼ同じ。
ますますガッカリ。

ネットを開く。
背番号8のオフィシャルサイトに
本人の謝罪文がアップされているとの情報。
見てみると本当にある。
球団オフィシャルサイトには何もないのに
これってどういうことだ?
このタイミングであんな誠意も何にも伝わってこないような
文面を公開することが適切かどうかはわからない。
ただし、少なくとも球団オフィシャルにアップしないのなら
個人のオフィシャルサイトにもアップするのは
控えるべきではないか。
彼にとって「磐田」って何なのだ?
私自身も未熟者で人のことを言える立場ではないが
「筋」とか「義理」って何なのかわからなくなってきた・・・。

まずは一歩。しかし・・・。

逆転からの一勝は、
信頼してきた選手に裏切られたサポーターたちの
不安定だった気持ちを安定させるとともに、
地に落ちてしまった「誇り」を取り戻していく
長い長い道のりのまずは第一歩となった。
難しい状況の中で、選手たちは集中してがんばったと思う。
ただ・・・、
頑なに譲らない前田の1トップや
相変わらずの不可解で機能したと言いがたい選手交代など
監督の戦術・采配には不可解な点が多い。
最下位チーム相手だから何とか勝ったものの、
強豪チーム相手ならコテンパンだったのではないか?
社長もこの困難な課題にどれだけ「顧客」に誠意を見せて、
球団の体質改善を図っていくかかが問われているのに、
現地観戦したGDAWRX555さんから聞いた限りでは、
ゲーム後、選手と一緒にゴール裏に来て頭を下げただけとか。
崩壊した「誇り」を一から積み上げ直さなければならないことを
どれだけわかっているのか・・・。
道のりは遠い。