「このくにの行方」カテゴリーアーカイブ

「得意気な顔したこの国のリーダーといえども、神と法の下にある。」

約2か月前、法案の衆院通過時に私がこちらに掲載した
記事の一部を再掲することで
私が生まれ育ったこの大好きな祖国が
「The rule of law」という
民主主義国家としての最低必要条件すら捨ててしまい、
東アジアの某国並みの専制国家に成り下がったことを
嘆き、悲しみ、この屈辱感をかみしめたいと思う。

(以下、再掲)
今、本当に憂うべきことは、
「得意気な顔したこの国のリーダー」が
私が誇りに思っているこの祖国を
権力者がひとたび「シロ」と言えば、
どう考えても黒いものがそれは「シロ」となり、
「クロ」と言えば「クロ」となってしまう、
そしてそれをとがめるものがまったくなくなるという
まるで隣の隣の国のような情けない国に貶めつつある
(取り消し線部分を以下に改め)
専制君主の手で貶められてしまった
そういうことではないだろうか。

日本国憲法 第98条第1項
この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。
同第99条
天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。

「いいのか?」
「おかしいだろ?」

(再掲、ここまで。)

「ならず者が攻めてくるのに、何もしないでいいのか。」
と人は言う。
何もしないでいいなどと思っていない。
そのために法が必要だというのであれば、
個別的自衛権の範囲内で整備すればいい。
ならず者の侵略への対処とこの法案は別物だと思う。
そのことも考えもしないで
「国を守るのに必要」というのはちがうと思う。

あの人が内閣総理大臣っていう役職にあるのも、
国会で法律という国民を縛るきまりを作れるのも、
すべては日本国憲法という最高法規で
あの人に権力を与えたからだというのに、
あの人は自分に権力を与えてくれている
最高法規を無視・否定するわけで、
それって自分自身が内閣総理大臣という
国の行政権のトップの地位にあること、
自分の内閣がこの法案を
国会というわが国唯一の立法機関に提案できたこと、
そしてその国会という立法機関で
「法律」として国民を縛れるものにできたこと、
そのすべてにおいて「根拠」というものを
自ら否定しているのではないだろうか。

こんなこと考える私は「反日」?「売国奴」?「左」?
ううむ、ちがう。
自由と民主主義、基本的人権、法の支配などという
普遍的価値を大切にするこの日本を愛してますけれど。

まだ、この悪法をストップする手はある。
何らかの形でこの法を争点にする訴訟を起こせれば
法廷という場でこの法の正当性、合憲性を
争うことができるだろう。
まだあきらめる必要はない。

「そこにあるのは数」

久々にこの画像を使ってみようかな。

nasakenaikunihe-mini.jpg

「なぜ総選挙の時に(デモを)やらなかったんだ? 」
「民主主義の制度において国を動かすのは
 選挙しかない。」
「裸の王様」にすり寄ろうとするどっかの市長さんは
こんな「何を今さら」的なことを言ったみたいだが、
冗談じゃない。
衆院選で、参院選で、
与党はそれを主な争点にはしていなかったはずだ。
まやかしの「何とかミクス」をお題目のように唱えて
国民を煙に巻いただけだ。
そして私たち国民はまんまと引っかかってしまったのだ。
もっとも・・・私たち国民も反省しなければならない。

「悪は悪人が作り出すのではなく、
 思考停止の凡人が作る。」

                 ハンナ・アーレント

そうだよなぁ。
参院強行採決という将来を憂うべきこの情けない状況は
あの「裸の王様だけ」が作り出したわけではない。
彼らを選んでしまった私たち凡人国民の思考は、
前回総選挙の時、残念ながら止まっていたのだろう。
第一次政権の時から、彼の言動を見ていれば
こうなることは見えていたというのに。

私が「裸の王様」を責めると、どこからだろうか、
お前、その考えは「外れてる」「まちがい」だろうという
見えざる力を感じるとともに、
情けなくもそんな力にずるずると押されてしまい、
弱っちい私は「ひるんで」しまっていた。
「押されて」「負けて」「疲れて」、
そして「黙って」しまっていた。
でも、それではいけなかったんだな。
声を上げるべきだったのだ。

こんな夜には、少し懐かしいこちらをBGMにどうぞ。

全否定ではないが、「ううむ。」

20150814prime_minister_abe

(画像はNHKの中継画面を一部加工しました。)

一応、生で見て聞いていた。
最初から最後まで、通して。その後の記者会見も。

ううん。
「ダメだ」とは言わない。全否定などもしない。
一文一文聞いてくと、言ってることはもっともだし。
ただ、いろいろ思うところがあった。
それを少し、整理してみたいと思う。

最初は中学、高校の世界史、日本史をふりかえるような
「歴史講義」が延々と続いて、「?」と思った。
もっともこれは、政府としての明治以降の流れについて
公式の歴史解釈を表したという意味では
意味があるかな、とも思う。
ただ、そのわりには、満州事変、そして国際連盟からの脱退
から後が一気にすっ飛ばされてたけれど。
(そこが大事じゃないの?)
それよりも、聞きながら私が思ったのは・・・、

「これって、何人かの意見の寄せ集めでしょ。」

話があちこちへ飛んでみたり、
一つの話の中に同じような趣旨のことが
何回か繰り返し出てきたり・・・。
話について行くの、大変だった。
それに、既にメディアで言われているように、
前の2人の総理談話を「引用」するような形で
話を作る場面が多くて、

「結局、あなたはどう思ってんの?」

ってところが、ストレートにはわかりづらかったかな。
支持層である「右寄り」の皆さんへの配慮、
一方でリベラルな世論や中韓への配慮、
どっちもそれなりに気を遣わなければならない中で
自分としては触れたくないことが多かったんだろうな
というようにも感じた。

最後に。
「子どもたちに謝罪を続ける宿命を
背負わせてはなりません。」
というのは、私も「一部」は同意できるところもある。
ただ、それはその後に総理が述べた、
「過去の歴史に真正面から向き合わなければなりません。」
ということを誠実に続けることが条件かな。
あなたがそれをした上で、同じくあなたが触れた
「我が国は、いかなる紛争も、法の支配を尊重し、
力の行使ではなく、平和的・外交的に
解決すべきである。」
ということを、実際の政治で示すことが必要だと思う。

本来明日、いろいろな思いと共にアップすべきところだが
明日は自宅を離れて落ち着いてアップできるか?なので
今日アップさせていただきました。
「戦後」と呼ばれる日々が、これからもずっと続き、
「戦争」と言われるものでつらい思いをする人たちが
この国から出ることがありませんように。
そして、世界からも。

「警告どおり 計画どおり」

(BGMには佐野元春の「警告どおり 計画どおり」をどうぞ。)
20150811saikado

「なぜ?」が通らない、そんな世の中なのだ。
あれだけの大事故の反省も生かさないし、
人々の平穏な生活を守ることよりも、
見えない何かが動くことで潤う人たちの思いが優先される、
そんな世の中なのだ。
「すぐに」というのが難しいのであれば、
百歩譲って、そいつを動かしながらも並行して
「再生可能エネルギー」ってやつを
真剣に開発するように取り組んでみたらどうだろう。
それにすら消極的なのは、
やっぱり、見えない何かが動くことで潤う人たちの
思いだけを優先しているとしか思えないんだな。

これまでも、これからも。

2014atomic_bomb1

この川が水を求める黒焦げの人たちで埋め尽くされてから
もう70年。
今、この街長崎は世界遺産のある国際観光都市として
生まれ変わり、新たな道を歩んでいる。
しかし、このつらい記憶を忘れることなく教訓にし、
「ここを人類史上もっとも愚かな兵器が使われた
世界最後の地」
にしなければならない。
そのためにも、この地球上で起こる様々な出来事に
一つ一つ注意を払って見ていかなければならない。
ここがこれからも
「世界最後の地」
でありつづけますように・・・。
2014atomic_bomb2