「FORZA NIPPON」カテゴリーアーカイブ

TORINOから見えたこと ~ドイツにも関係?~

荒川静香、すばらしかった。そしてよかった。
「巧さ」、「美しさ」に加えて「強さ」を感じた。
「金」という結果はそれについてきたのだと思った。
残念ながら今回の五輪はこのメダル1つだけで終わろうとしている。
メディアの表現を使うなら、「惨敗」だ。
素人の私なりにこれについて考えてみた。

1 「ホーム」での結果はあくまでも「ホーム」でのもの
98年の長野大会での結果は素晴らしいものだった。
でも今思えば、これは特別な条件の下でのものだったのかなと。
自国開催のこの大会に合わせて強化を行ってきた結果だし
慣れた生活環境、やり慣れた競技場でできる安心感や
たくさんの日の丸が振られる中での観衆の後押しがあったこと、
これらによるものが大きかったと思う。
ホームアドバンテージの中での結果を過信してはいけない。
2 若さ故の危うさ
「長野世代」のベテランと、今回初出場の若手と、
「二極分化」が見られた今回の代表陣だが、
五輪で戦う「重さ」を若手が十分理解してないように感じた。
競技によっては選手団が若手だけで構成されたのもあり、
W杯の中の一大会で上位入賞したぐらいでマスコミももてはやし、
その中で自分を過信してしまった選手が、オリンピックを
「なめてかかっていた」のではないか、とも思う。
3 世界に負けない「政治力」も必要
長野大会以降、躍進する日本に「やっかみ」を感じて
「ルール改正」という名の理不尽な「ジャパンバッシング」が
行われてきたと聞く。
理不尽なものには「NO」と言い、それを防ぐ「工作」をするのは
連盟・協会・JOCの大事な仕事ではないか?
4 所属チームでの強化の重要性
バブル崩壊や某企業の牛肉偽装事件などの影響で、
ウィンタースポーツを支えてきた企業が次々と競技から撤退して
選手が所属先を失ってさまよっていたという話を聞いたことがある。
その後所属を変わったり、個人でスポンサーを募ったりして
何とか練習・試合参加の環境を整えてきたようだが、
十分ではなかったのではないだろうか。
代表としての強化も大事だが、所属チームでの日常からの強化が
しっかりした環境の中で行われることも重要なのでは、と感じた。

ここまで見てきて思ったのだが・・・これって冬季競技だけのこと?
1、3、4・・・2002年以降の「ある競技」にも通じるところはないか?
冬季五輪は間もなく終わり、世間一般の注目は今後いよいよ
ドイツへ向けられる。不安を感じるのは私だけ?

まぶしい5人

残念。
スイスに敗れ、女子カーリングチームの五輪が終わってしまった。
このチームをこの五輪でもう見られないさびしさに
何とも言えずやりきれない思いだ。
1ゲームでも多く、このチームの試合を見たかったのだが・・・。
ただ、この五輪でカーリングの面白さを十分堪能できたように思う。
競技中、目が離せずドキドキして心拍数が上がったり、
「あれがあそこに当たると」と頭の中で物理の勉強が始まったり、
2時間強があっという間に感じた。
「あれがスポーツか?」とか言っていた人には
「ハイライトではなく始めから終わりまでライブで見てみなよ。」
と言ってやりたかったのだが・・・。
ソルトレークからここまでの彼女たちを私は知らないけれど、
会見での言葉を聞いていると、4年の間、本当にいろいろあり、
密度の濃い時を重ねてきたんだなということが伝わってきて、
見ているこちらもちょっと「来る」ものがあった。
プロ以上にプロのような心をもった彼女たちにまぶしさを感じた。

小野寺歩タン、萌え~!

̤未だメダル0だし、オリンピックなんて
全然盛り上がらないじゃんとか言ってる方、
女子フィギュアとスピードスケートと、女子モーグルと
スノボと、ジャンプだけが五輪じゃないですぞ。
(もっとも、惨敗の原因はしっかり考察する必要はあるが)。
日本時間の夕方ぐらいに行われることが多かったので
今まであまり見られなかった女子カーリング。
この週末は録画放送や、深夜のBSなどで放送されたため
夜更かししてみた。
ここまでに3敗と、他競技と同じく厳しい状況だったが、
メダル候補のカナダ、スウェーデン相手に大熱戦。
その技と数手先を読む駆け引きにすっかり見入ってしまった。
リザーブも含めた5人の「ビジュアル」もなかなかで(!?)、
集中力を研ぎ澄まして競技に打ち込む表情には
なかなか心ひかれるものもあるし・・・。(!?)
もう負けられない状況の中で、今日の英国戦でも
素晴らしいショットを連発した。
負けが続いたころに比べると、ショットの正確性も増していて
運も味方につくなど、いい流れに乗っている様子。
次のイタリア戦は夕方と言うことでライブでは見られないが、
夜の録画放送を楽しみにしたい。

テレビで見てるだけじゃ・・・?

ih2006.jpg
ということで、見に行ってきた。アイスホッケー日本代表。
といっても見に行ったのは
Torino Palasport Olimpico ではなく、
名古屋・笠寺のレインボーアイスアリーナ。
日本代表vsフランクフルト・ライオンズ(ドイツ)の親善試合である。
オリンピックの開催期間中に国内で親善試合をやる代表、
というのも「・・・」だが、
今回は五輪本大会の出場権を逃したのだから仕方がない。
既にこのチームはバンクーバーに向けて動き出しているのだ。
当然メンバーも若手中心。大学生がたくさん入っている。
ゲームは攻め込まれる場面が多く、
何とかしのぐという場面が続いたが、
やがて日本もゴール前でいい形を作れるように。
第2ピリオドに入って失点したが阿蔓野選手が何とか同点に。
歓声が響く。
その後、お互い意地を見せ、なかなか突き放せなかったが
やがて逆転。そして終了間際にはさらに突き放し、
3-1で勝利した。
以前に見た日本リーグの時とちがい、
ワンサイドゲームではなかったので緊迫感があり結構楽しめたし、
次回五輪を目指す若いチームを見られてそれもよかったと思う。
年に1回見に来られるか来られないかぐらいだが、
ぜひ今後も名古屋でのゲームを増やしてほしい。

やりきれないこんな思いが今日の雨を降らせても・・・。

上村、残念。
コークスクリュー720、上手く決まっていたし、
素晴らしいエアーだと思ったのだけれど・・・。
ただ、その上に立った4人については、
素人目に見ても素晴らしい滑りだったし、スピードも速かった。
レベルの高い選手たちがものすごい集中の中で
力と技を出し切った、そんな決勝だったと思う。
「どんな結果が待っていようとも、
私はそれを受け止めて生きていく」
と競技前に語った彼女。
競技を終えてどんな心持ちか、気になるところだ。

それにしても・・・、
明け方なのにこんなにアドレナリン出まくって、
中途半端に目が冴えちゃって、それでいて思いはやりきれなくて。
一体どうすればいいのか・・・。
女子のアイスホッケーでも観ながら気持ちを切り替えるか・・・。