浦和の事件に思うこと。

今朝の新聞に、衝撃的なニュースが並んだ。
20140314urawa

初めは、この横断幕の掲出者が
「差別的な意図はなかった。」
と言っていた、という報道を目にして、
外国籍の助っ人があまりに役に立っていないから、
それなら日本人選手だけで戦うから結構だ、
という意図であの横断幕を掲げたのだと思っていた。
だから掲出者に対して「英語に弱いって不幸だな。」
(人のこと、言えるか!?)
と感じていた。
しかし、その後の続報によって、
最初からゴール裏に外国人客を入れないことをねらって
掲げたものであるということがわかってきた。
これには本当に、本当に、失望した。

ほかにも、いろいろ考えさせられることがあった。
一部のサポーターの、このちょっとした行為が
ここまで大きな事件になってしまうまでの過程だ。
今回、運営サイドがこの横断幕の事実を把握してから、
情報がトップまで届くのに、5時間近くもかかっている。
時間がかかり過ぎだ。
スタッフがこの手の横断幕に「慣れて」しまっていて、
事の重大性を認識する感覚が麻痺していたこと、
放置するとどうなるかという想像力が欠如していたこと、
そして浦和という組織内の風通しが十分でなかったことが
事をここまで大きくしてしまったのではないだろうか。
また運営側が、掲出したサポに対して撤去を求めたが、
一度拒否されただけで、腰が引けてしまっていること。
日頃から顔を合わせ、懇意にしている相手に対しては
不正、不祥事を見つけても言い出せない、強く出られない、
そんな「馴れ合い」の体質が、今回の悲劇を招くことに
つながったと言ってもよいと思う。
でも、これって何だか他人事ではないような、
そんな気がしてしまって・・・。
何があっても今回のことを「他山の石」にしなければ。
痛切に、そう思う。