「なでしこJAPAN」カテゴリーアーカイブ

ここから始まれ、なでしこの反撃!!

FIFA 女子ワールドカップ フランス 2019 ROUND16
日本女子代表 1-2 オランダ女子代表
@フランス共和国 レンヌ Roazhon Park (TV)

敗戦。そしてベスト16敗退。
しかし私が思うに、この「ラストゲーム」が
今大会でのベストゲームだったのではないかというところに
今のなでしこが置かれている現状が見えるのかな、と思う。
前半はオランダ中盤の頑強な圧を全くかいくぐれず、
前線は孤立するばかり。
そんな中でコーナーキックのユルいマークから失点。
その後も圧をかいくぐれない時間が延々と続いた。
ようやく前半終盤から前にボールがつながるようになって、
長谷川の同点ゴール、そして後半の怒濤の攻めとなるが
結局いちばんよかった後半30分前後に得点を奪えずじまい。
そして、このまま延長勝負なのか!? 出勤時間大丈夫か?
と思い始めた終了間際の熊谷への痛恨のハンド判定○| ̄|_
仮にレフリーが流してもVARが止めてただろうし・・・。
(VARのぜひは今回置いといて・・・。)
結果は残念だし、不運だし、悲劇、とも言えるだろうが
自分たちの時間に決めきれないことに、神様もソッポ、
という感じだった。
しかし、ここに来てやっと自分たちでゲームの流れを変え
なでしこらしい攻めを組み立てられるようになったが、
それが4試合目でやっと、っていうのは・・・?
アルゼンチン戦なんか、単調な攻めの繰り返しだったし
勝ったスコットランド戦だって、決してよくなかった。
結果、4試合やって1勝2敗1引き分け。
組織で崩すことを狙ってなでしこリーグ得点王の
田中美南をメンバーから落選させておきながら、
ようやく4試合目に形がつくれたというところ。
彼女がいればどこかで決めていたかもしれないし、
そこまで田中美南は組織になじまない選手なのだろうか。
他にも、直前の強化試合も含めてなかなか布陣が固まらず、
行き当たりばったり感が否めない中で
その「売り物」にしたかった組織としての連携も
成熟できなかったのではないか。
指揮官のこだわりの強さ(っていうか、好き嫌い?)
が今回は裏目に出たように思うし、
1年後、果たしてこの人が指揮官でよいのか、という
疑念さえも生まれたこの4試合だった。
協会はしっかり総括し、対策をとるべきだと思う。
だって、もう1年しかないのだ。そして・・・、

組み合わせ次第だけれど、もしかしたら、
自分もその場に立ち会うかもしれないし・・・。
目の前で、なでしこが歓喜するゲームをみたいではないか。
(お願い!! 埼玉に来る組み合わせになって!!!!(^^)/ )

「なんだったんだ?7DAYS」

(BGMには、BARBEE BOYSの
「なんだったんだ?7DAYS」をどうぞ。)
2018明治安田生命J1リーグ 第6節
磐田 0-0 清水 @エコパスタジアム (Live)
2018明治安田生命J1リーグ 第7節
磐田 0-2 ガンバ大阪
@パナソニックスタジアム吹田(streaming)



勝ち点は一つ積んだ。
だけど何とも言えない悔しさとやりきれなさ。
持ってきどころのないモヤモヤ感を抱えて電車で帰った
ダービーから1週間、本当にいろいろあった。
海の向こうでは大谷がメジャーで大活躍し、
ハリルホジッチは代表監督を解任されて西野が後任に就任し、
ミッドウィークにはDAZNを通じてだが、吹田での悪夢を見て、
なでしこは、これまたモヤモヤ感を抱えながらW杯出場を決め、
ホントなら一つ一つ記事にして投稿したいのだが、
私自身も仕事でいろんなことを抱えての一週間で、
とても世の中で起こった一つ一つについてじっくり受け止め、
自分の思いを表す余裕はなかった。
本当ならこの週末も職場に顔を出しておく方がよかったのかも
しれないが、ウィークデイに受けたダメージがあまりに大きく、
あえて仕事から目と気持ちを背けてみた。
明日も職場には足を向けず、磐田に向かうつもりだ。
明日こそは磐田から元気をもらい、次の一週間につなぎたい。

今、「文化」になれるかが問われている。

リオデジャネイロオリンピック2016
サッカー女子 アジア最終予選 第5節
なでしこJAPAN 1-0 朝鮮民主主義人民共和国女子代表
@キンチョウスタジアム

最低限の結果を残せなかったのだから、
「有終」という言い方は当てはまらないだろう。
でも、ほっとした。
スポーツ新聞が「脚色」して書き上げているほど、
このチームは「壊れて」いないのではないか、
そう思ったからだ。
前を向くしかない。
4年なんてあっという間だ。
実際、フランクフルトの森の奥のスタジアムから
歓喜が伝えられたあの日から、この夏でもう5年だ。
無駄に過ごせる日々など1日もない。
多くのものを失ったのかもしれないが、
この挫折からそれ以上のものを得ればよい。

「有終の美」

ここに1枚のアナログ写真がある。
19980524yokohama_my_first_sawa

撮影されたのは1998年5月24日、横浜国際総合競技場。
当日はキリンカップサッカー98が開催されていて、
日本代表がチェコ代表と戦い、0-0で引き分けた。
確かW杯フランス大会前の国内最終戦で、
壮行試合的な扱いだったのではと記憶している。
当日、少し早めに会場入りした我々は、
前座試合として行われていた女子代表の
日本対アメリカ戦を観戦した。
その時、私は初めて「彼女」を生で見た。
女子サッカーを見るのが初めてだった私に、
同級生のSHOCHANがいろいろ解説してくれたのだが、
その説明の大半は「彼女の凄さ」についてだった。
15歳で代表入りしたこと、代表デビュー戦で4点取ったこと、
その他いろいろ・・・。
そう言われてみれば、ガッツがあるし、視野も広いし、
いいところついたパスは出すし・・・と
話を聞きながら「彼女」を見ていたが、
なんせ相手はアメリカ代表。
確かこてんぱんにやられてしまい、
「彼女に」衝撃を受けるという気分ではなかった。
しかしその後、「彼女」は見るたびに強くなって
自分の前に現れた。
20100206nadeshiko

2010年2月6日、東アジア選手権中国戦。
キャプテンマークを巻いた「彼女」がそこにいて、
ゴールこそなかったものの、ピッチを縦横無尽に
走り回り、チームのために献身的に尽くしていた。
まさか翌年、あんな快挙を成し遂げるとは
この時はとても思いもよらずに見ていたが、
キャリアを重ねてキャプテンの責を果たす姿は
すっかり日本の「誉れ」となっていた。
国際Aマッチ205試合出場、83得点。
ワールドカップ6大会連続、
オリンピックは4大会出場。
男女通じて日本人唯一の「FIFAバロンドール」受賞。
「苦しい時は私の背中を見て」という言葉は
伊達ではない。
誰よりも走り、誰よりも先を読み、
誰よりも正確にパスを送り、
誰よりも貪欲にゴールをねらい続ける・・・、
素晴らしいアスリートだった。

第37回皇后杯全日本女子サッカー選手権 決勝
INAC神戸 1-0 新潟L @等々力陸上競技場

行くべきだったよなぁ。
年賀状を出すのが遅れようが、大掃除が遅れようが、
等々力に行くべきだったのだ。
そんな後悔がテレビを見ながらふつふつとわくぐらい
「彼女」は最後まで走り、完全燃焼した。
また、自身のヘッドでの決勝弾。心が震えた。
こんな美しい終わり方、あるかなぁ。
素晴らしかった。
「自分にしかできないことをやっていきたい」
とのこと。あるはずだ。
これからも、日本の「誉れ」としての活躍を
期待している。
お疲れ様。そしてありがとう。

「ブームではなく文化に」その手伝いなら私にもできるかな。

FIFA女子ワールドカップ カナダ2015 決勝
なでしこジャパン 2-5 アメリカ女子代表
@ カナダ・バンクーバー BC Place Stadium
20150706nadeshiko_final_fifa-wwc

うちの職場のメンバーって優しいんだ。
前回の準決勝の時のことを踏まえて
私が結果を知りたくないってことがわかってるから、
昨日は誰もその話題に触れず、一日をやり過ごしてくれた。
日曜日に上のようなものを杏林堂で購入して
(耳栓ってどこに売ってるかわからず探したよ。)
一応使ってみたが、とても仕事にならずに断念。
(月曜は「営業」に立つことはなく、終日オフィス。)
でもみなさんの気遣いで、結果を知らないまま、
職場を後にすることができた。
ただ・・・感じたことが一つ。
確実に木曜日とは職場の「空気感」がちがっていた。
「重い」のだ。
木曜日とは逆に、どこか「よくない予感」を感じながらの
テレビ観戦となった。
そしてその予感は、見てみて「なるほど」という実感に
変わっていった。
「重い」わけだ。
でも、「これがフットボール」なんだろうな。
先制点のCKからのグラウンダーのシュート、
美しかったもの。
その後のなでしこは円陣を組み、気持ちを一つに
ここからの進み方を再確認したかに見えた。
これがグループリーグなら、これで収まったかもしれない。
でも、そうはいかないのがファイナルなんだろうな。
失意、動揺、焦り・・・、
とても腹に収められるものではなかったということだろう。
そこからはすべてが裏目に出た十数分間だった。

とはいえ、絶望的な4点差を彼女たちは受け入れ、
こつこつと1点ずつを積み重ねるためのゲームづくりを
そこから始めたのだった。
やがて自分たちのサッカーを取り戻しはじめ、
アメリカから2得点を奪うことができた。
完全に押し切られてしまうのではなく、
自分たちの時間を作ることもできた。これは評価したい。

残念だ。
このチームで頂点に立つところを見てみたかった。
ただ、宮間が言うように「なでしこは終わらない」。
来年はリオ五輪が、その後には東京五輪が控えていて、
この女子W杯を日本招致しようという動きもあるらしい。
世界3位になった世代も次に控えている。
この経験を次の世代に引き継ぎながら、
次への道を、力強く踏み出してほしい。