「このくにの行方」カテゴリーアーカイブ

新国立に言いたいことはあるが、まずここで試合ができる磐田に戻すことだ。

大学ラグビーに特別関心が深いわけでもない。
しかし、新国立競技場で決勝開催となれば話は別だ。
元日の天皇杯のチケットも取れなかったし、
だったら行こうと考え、発売初日にチケットをとった。
同じことを考えた人がどれぐらいいたのか、
それともラグビー人気がまだ続いているのか、
はたまた伝統の早明戦になることをみんな予想したのか、
チケットはあっという間に完売しプラチナチケットに。
そんなところに申し訳なく「にわか」の私がお邪魔した。


ホントに久しぶりに信濃町駅で下車する。
駅を出て歩道橋に向かう。この景色、変わっていない。
ここの階段を上がりながら、期待と緊張が高まっていく。
この思いも変わっていない。


外苑の絵画館前広場方向に曲がる。
向こうにスタジアムが見える。景色がちがう。
あの懐かしのバックスタンド、そして聖火台は見えない。


青山門前。ここは建設中に来たことがある。
しかし、あの時クレーンが動きダンプが出入りしていた
フェンスの中には今、完成した新しい競技場がある。
そう、確かに私は「コクリツ」にやってきたのだ。


小ぎれいになったがやや狭い「青山ゲート」を入り、
コンコースを歩く。きれいなコンコースだ。
しかしスタンドに出ようとすると・・・、
「狭っ」
コンコースからスタンドに出るゲートの通路幅も、
そこから座席までの通路も激狭。
スタンドへのゲートはたくさん設置されているので、
あらかじめ指定席を取っていて、入るゲートが指定され、
そこから迷わず席まで行くことができればいいのだが、
自由席で「この辺から入ろうか」とぶらっとゲートを入り
どこかにいい席ないかな、と探し歩くには絶対狭い。
歩いてすれ違うこともできず、ヤマハスタジアム以下だ。
おまけに座席のシートピッチはこんな具合。


ちなみに「欧州基準」ではこのシートピッチは普通だ。
かつてのアーセナルの本拠だった旧ハイバリーも、
ドイツW杯で訪れたカイザースラウテルンも、
その他DAZNで見る海外のスタジアムも大体こんな感じだ。
でも、20世紀に建てられたスタジアムならまだしも
21世紀から22世紀にかけて向こう100年使うことを
想定して建設された新スタジアムがこれでいいのか!?
もっとも旧国立も前回の東京五輪時は詰め詰めだったが
その後席数を減らしてゆとりをとったということもある。
シートピッチ等は五輪後どう改修するのかを見守りたい。


確かに満員になったスタジアムは壮観だ。
この中でプレーできる選手はこのこだまする歓声に
横から上から自分に注がれる視線に身震いすることだろう。
スタジアムとしては本当によくできている。
フランスW杯最終予選カザフスタン戦、中山のゴールを
旧国立のほぼ最後列から見た私からすると、一言。
「近い!!」
これは間違いない。声の響きも最高だ。
ただ、迫力はいいが、このぎゅうぎゅう詰めぶりは
ブラジルのマラカナンかというぐらいかも。


「森のスタジアム」!? 鉄骨を木でカバーしてるだけじゃん。
地震時に外れて落ちてこないか、逆に心配。
完全に作り手の自己満足。この経費を他に回したかった。


ネットでサポ分断と噂の「ゲート3」と不思議なひな壇。
ゲート3はマラソンゲートにしたかったんだろうね。
ここを鈴木亜由子ちゃんがトップでくぐってくるとか。
でも札幌移転でそれは妄想となり、もはや無用の長物。


幸いこのゲートのために見切り席が出ることはないし
ゲート反対側も見えるし「サポ分断」というほどではない。
ただ一体感に水を差されるのは確か。五輪後の改修希望だ。
不思議なひな壇は五輪陸上競技時のゴール撮影用だろう。
造りも仮設っぽくおそらく五輪後には撤去されると推察。
ただ、座った人が気の毒だな。


天皇杯でここに座った鹿島サポには同情するし、
開閉会式などでここの席が当たった人はかわいそうだな。


正直造りは安っぽくでエコパみたい。(通路はエコパ以下。)
トイレも場所がわかりづらく、言うほど増えてない印象。
鉄骨むき出し、仮設感丸出しで、どうみても安っぽくて
100年使うレガシーにはなれないかな。
あと、やたら木を使って「自然感」を出してるけれど、
防腐剤やら塗膜塗り直しやら、メンテが大変そうだし。
ただ至る所にモニターがあって、売店やらトイレに
並んでいる人がゲームを見られるのはいいし
Wifiについてはあれだけ満員でもサクサク快適で、
重くなるだけのどこかのスタジアムとは大ちがい。
これは評価できる。
使い重ねていく中で私たちも使い慣れてくるのかもしれない。
そのためには・・・早くここに立てるように、
磐田もJ1に戻るとともに、毎年元日にここを目指せるように
クラブが生まれ変わる必要がある。
代表戦もまたここでできるようになると行きやすくなるかな。
そうだ、一応、ゲームにもふれないと(^^;)

第56回全国大学ラグビーフットボール選手権大会 決勝
早稲田大学 45-35 明治大学 @国立競技場(Live)


所詮「にわか」なのであまり大きなことは言えないが、
早稲田の守備が堅く、前半明治が前へ出られなかったこと、
早稲田の飛び出しが絶妙だったこと。
後半状況は一変したが、前半の貯金があまりに大きかった。

トーハクでやるってのがまたいい。



東京国立博物館を訪ねた。
「トーハク」は私も好きなところで年に何回か訪れるが
今回は特別。
即位礼正殿の儀で天皇・皇后両陛下が上がられた
高御座と御帳台が、東京では19日までの期間限定での
特別公開ということでこれはぜひ見てみたいと思い、
50分の行列に並んだ。
中に入るといきなり神々しく煌びやかな光景が目の前に。


即位礼正殿の儀の時と同様に、2つの台が並んで配置。
しかし手前に天皇陛下が上がられた高御座があるため
そこに人が集まり、先に進まない。
撮影はフラッシュを使わない限り許可されているため
これまたみなさんスマホや一眼を構えて動かない。
(もっとも、私もコンデジ構えて同じコト(^^;))
ただ、一般参賀のような殺気だったものはなし。
要所要所でコンデジのシャッターを切った後、
前の人垣から少し離れてじっくりとその装飾を鑑賞。
本当に丁寧で細かな装飾が施されている。
平成の即位時に使用してから約30年、
改めて職人さんが修繕したのだろう。ものすごい技だ。
正面だけでなく、側面や裏面にも回り込むことができ、
あの時中継では見られなかった、陛下が上がった
背面の階段も鑑賞させていただいた。


どっかのおじさんが
「冥土の土産だなぁ。」
って言ってたけれど、そうだろうな。
おそらく陛下は私よりも長生きするだろうから、
次の時は見られないだろう。
「令和の高御座はきれいだったよ(^^;)」と
その時は「土産話」にできるかなぁ。

さよなら「令和元年」。



「令和元年」。
「たった」8か月でした。
しかし、弔意に包まれての改元だった前回とはちがい、
祝意に包まれて、佳き新時代のスタートとなりました。
現上皇陛下が築き上げてきた象徴天皇のあり方を引き継ぎ
これからも積み重ねていこうとする現天皇陛下の御代が
穏やかに永く続くことを願ってやみません。
一方この国に憂うことがあるとするのならば、その一つは
現政権が長く続くことで様々な綻びが見え始めたこと。
もっとも、綻びなんて前から見えてたんだけれど、
うまく取り繕ったり、綻びなんてないことにしたりして
国民の目をそらし、ごまかしてきたんだけれど、
そろそろ限界かな・・・。
ただ、年末年始の「非日常」のブランクを置くと
また忘れてしまいそうで、怖い怖い。
「?」と思ったことは忘れず年明けの通常国会で
追及していただかないといけないかな、と。
そのほかにも台風被害など、下を向きたくなる空気の
この国に前を向く力をくれたのは、やはりスポーツでした。
ラグビーワールドカップ。
日本代表の見せたひたむきさに心打たれました。
そして日本戦以外の他国の試合も「自分ごと」として
楽しめたことの素晴らしさは2002年とは少しちがう
スポーツという面からのこの国の成熟を感じました。
ほかにも、イチローがフィールドを去る一方で
渋野日向子という新しいヒロインも生まれました。
来年は2020。
ぜひまた私が、日本が、前を向くことができる力を
与えていただけるとありがたいです。
さてさて、今年もいよいよ残り僅か。
どうぞよいお年、オリンピックイヤーをお迎えください。

1度離れると、戻るのには・・・。



(上の画像は昨年度の牡蠣小屋組み立て作業の様子より)
例年この12月の第1日曜日は、近隣の特別史跡の駐車場に
町内の皆さんで牡蠣小屋を組み立てる日となっている。
しかし、今年は行われなかった。というのは・・・。
今年は(今年も!?)不漁により牡蠣を確保できない
ということで、牡蠣小屋の実施は見送られたとのこと。
そもそも焼く牡蠣がないのでは残念だが致し方ない。
こうなってくると、夏の猛暑が恨まれるし、
東京・札幌オリンピックは大丈夫かということでなく、
地球環境自体が大丈夫か、という心配をせざるを得ない。
そして一度とりやめてしまうと、次回再開するためには
継続することの数倍のエネルギーがいるということは
一度J1から落ちてしまうと再昇格するには
残留の数倍のエネルギーがいると思われることと
同様であり、通じているような気がする。
牡蠣だけでなく、アサリも含めて浜名湖の水産業は
いろいろな意味で厳しい状態を迎えている。
現場だけでなく、行政、研究機関含めて、
何か手を打てないか、考えるべき必要があると思う。

さてさて、昨日アウェーで最終節が行われていた。

2019明治安田生命J1リーグ 第34節
磐田 1-4 神戸 @ノエビアスタジアム神戸(streaming)

締めくくりも今季の磐田らしいゲームだったと思う。
まずは圧倒的な「三木谷力」に押し込まれ、何もできず
後半も自分たちの流れになっていたにもかかわらず、
1点止まり。
一方、こちらの集中が途切れたところを見逃してもらえず
あれよあれよの3失点で、終わってみれば1-4。
結果として、来季につながるゲームにはできなかった。
今季総括は改めてということにするが、いずれにしても
時にポッカリと相手をフリーにしてピンチを招き、
一方でいい流れの時に決めきれず、点が取れない。
ここから立て直すのは容易ではないと思う。
課題は山積だ。1年での再昇格!? 甘く見てはいけない。

シンプル、しかし厳か。

新天皇陛下の即位関連行事の一つであった「大嘗祭」。
その際に使われた「大嘗宮」は短期間一般公開した後、
解体して撤去されると聞いていた。
調べてみると、公開は来週8日(日)まで。
来週は土も日も仕事!! 月曜に代わりに休みが取れるが、
その日はもう公開終了。
ということは、私には今週が最後の機会、ということで
「落ち込んでる場合じゃないぞ」と自分を奮い立たせ、
防災訓練終了後に新幹線に飛び乗り、東へと向かった。


別に一般人が参拝できるわけでもないし、と考えてたら
それが大甘で、皇居入り口まで来て人の多さにびっくり。
一般参賀ほどではないが、時間で入場待ちをかけられる中
1時間以上かけて東御苑の天守台下へ。


簡素だけれどしっかりとした木造。
ここであの夜をまたいでの儀式が行われたのか。
これだけしっかりしたもので丁寧に造りながら、
終わればしっかり解体する潔さ。日本らしさを感じた。
おそらく次の代は自分の目では見ることができないんだろう、
と思いつつ、とにかく目に焼き付けようと意識した。
さて、その空気感も含めてしっかり体感できたところで。


元赤坂の迎賓館で公開になっている
祝賀御列の儀で用いられたあのオープンカーを見学。
あの3週間前の熱狂を思い出しながら見学した。


意外とシンプル。そうか、そういうものか。
座席のホワイトが当日のお二人のお召し物と合っていて
素敵だった。
さぁ、明日からまた頑張ろう。前に向けて進もう。