「帰るべきだった場所」


2日間かけてこの姿。
がれきの山と、周囲に漂う埃、
そして、へし折られた古木から漂うにおい。
物心ついてからずっと「帰るべきだった場所」だった家が
このように姿を変えてしまうと、
いかに朽ちて、もはや限界だったとはいえ、何とも言えない。
これで、これまでの「帰るべきだった場所」は消えた。
この場所もやがて道路に変わり、新たな町づくりのために
都市の一部として造り替えられて、生かされていくこととなる。
私も新たな家を「帰るべき場所」に造り替えていかなければ。

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