「FORZA NIPPON」カテゴリーアーカイブ

お疲れさま。


「プロとして納得のいく走りができなくなった」
という理由をはっきりと述べ、引退会見をした高橋尚子。
今年3月の名古屋国際女子マラソンの惨敗や
(その日に起こった重大な出来事のこともあり、
 このレースは私にとって忘れられないものとなった。)
今年の東京国際などの結果を踏まえてでなく、
練習の中で限界を感じたことをその理由にするところが
「練習の虫」である彼女らしい、とも感じた。
会見がすべて終わって会場を出るところで
それまで凛々しく受け答えをしていた彼女が
「一気にゆるめて」ふと見せた笑顔、
そして、涙顔に急変するところを見ていたら、
本当に彼女は彼女自身に対してピリオドを打ったのだなと
実感した。
何はともあれ、お疲れ様。

花は散ったが、種はロンドンへ

2008北京オリンピック 女子サッカー3位決定戦
日本女子代表 0-2 ドイツ女子代表
@中国 北京工人体育場

残念。あまりに残念だ。
しかし、力を出し尽くし、燃え尽きてのベスト4だった。
世界の強豪相手に、あと一つ何かのきっかけがあれば
勝てるのでは、と思えるぐらいの成長を見せた。
(確実に力の差を感じた男子とは大違い。)
今大会を最後に池田(つい磯﨑と言ってしまう)らは
代表から退くようだが、次の世代につながるものを残せた
そんな五輪だったと思う。
胸を張って帰ってきてほしい。

PS.
旅先から代表の試合をテレビ観戦すると負けないという
「不敗神話」も、これで一区切りです。
結局この試合を見ていたので、食事に出るのに
少し出遅れましたが、その後夜のすすきのへ・・・。
こちらも含めて、道中については
帰ってから改めてレポートします。
では、今から新千歳へ・・・。

北京の空にSay Yes!

(BGMには菊池桃子の「Say Yes!」をどうぞ)

2008北京オリンピック 女子サッカー準決勝
日本女子代表 2-4 アメリカ女子代表
@中国 北京工人体育場

残念だった。
またしても「力業」に圧倒された感じだ。
しかし、世界ランキング1位に対して
勇敢に戦ったと思う。
先制点は相手を恐れることなく、
前線に詰めていたところから生まれたものだし、
その後も相手の隙を突いて攻め上がったり、
体を張っての守りが見られ、見る者を熱くしてくれた。
何はともあれ、しっかりと「チーム」になっていた。
(この辺が男子と全然違う。)
敗れても充実感があったのは私だけではないだろう。

さてさて、
このチームにはまだ次がある。
サッカー競技としてメキシコ五輪以来のメダルをかけて
3位決定戦をドイツと戦うことになる。
彼女らは既に気持ちを切り替えていることと思う。
21日の19時か・・・。
何とか都合をつけてテレビの前に座ろう。

ついに北京へ

2008北京オリンピック 女子サッカー準々決勝
日本女子代表 2-0 中華人民共和国女子代表
@中国 奏皇島五輪スタジアム

かつて中田英寿がシドニー五輪にOA枠で出場した時に、
シドニーまで勝ち進んで五輪の雰囲気を感じたいといった
発言をしていたことを思い出した。
サッカー競技は五輪開催都市だけでなく、
開催国内の様々な都市、スタジアムで行われ、
準決勝以上まで進まないと開催都市にたどり着くことはできない。
実際、2000年の男子代表は準々決勝のアデレードで涙を飲み
シドニーにたどり着くことはできなかった。
そんな遠い遠い開催都市に、なでしこはたどり着くことができた。
格下とはいえ、終戦記念日に難しい相手とやることになり
会場の雰囲気も含めてどうなることかと心配していたが、
澤の折れない心、大野、永里の前線での高い運動量、
宮間の高い技術、近賀の鋭い攻め上がり、
池田、石清水、そしてGK福元の落ち着いた守備など、
チーム一丸となって勝利を手にした。
確かに今日のようにパスをつないで敵陣に迫るやり方が
フィジカルの強い強豪相手にこの先通用していくのか
心配ではある。
しかし男子には見られなかった「情熱と誇り」を見せてくれた
女子代表をあと2試合、見ていきたいと思う。

夏は終わらない。

(BGMには杉山清貴&オメガトライブの
 「ふたりの夏物語-NEVER ENDING SUMMER-」をどうぞ)

2008北京オリンピック 女子サッカー一次リーグ
グループG 日本女子代表 5-1 ノルウェー女子代表
@中国 上海スタジアム

意地というにはあまりにもすごすぎる圧倒的な強さで
前大会女王を圧倒し、G組3位という際どさであるが
決勝Tへ進み、メダルへの望みをつなぐことになった。
それにしても前の2試合が嘘のような落ち着きぶりだった。
今試合も相手に先制された。
そのまま20分、30分と時間が過ぎていってしまえば
これまでと同じだったかもしれないが、今回は違った。
先制されてから数分後、NZ戦で負けにつながるミスをした
近賀が宮間からのクロスを見事に決めて同点。
ここまでも落ち着いていたし、気持ちの面でも負けていなかったが
これで「行ける」という雰囲気に変わったのだろう。
逆転の機会をうかがう、という流れに変わっていった。
そもそも圧倒的なチーム差はないのではと思っていたが、
あそこで追いつけるかどうか、という機会をものにすることにより
こちらも動きが変わったし、ノルウェーも変わったように見えた。
見る見るうちに足が止まってうつむくシーンが増えていく女王。
そしてそれに反比例するように、点を重ねていく日本。
やはりここまで来ると「紙一重」で、
ちょっとのきっかけでゲームの雰囲気が変わってしまうのだろう。
今大会イマイチだった大野もゴールを決めたし、流れは変わった。
次は地元中国。
これまでの「やり方」にいろいろ思うところはあるし、
次のゲームもものすごいアウェーの空気の中で行われるだろうが
まずは選手たちは男子のアジアカップの時のように
冷静にゲームに集中してほしい。