昨日の駿府城公園。
「カナちゃんだ。」
「カナちゃーん!!」
私の横と前で小学校に入るか入らないかぐらいの
女の子が叫ぶ。
その先にいたのは、西野カナでも倉科カナでもなく、
「パフォーマーカナ」。
世界トップレベルのフープダンスで観客を魅了する
パフォーミングアーティストだ。
一般論として、彼女は「メジャー」かと言われれば、
残念ながら現実、そうは言えない。
何の説明もなくゴールデンのテレビに出演して、
「カナちゃんだ。」
と言える人はそう多くはないだろう。
それがここ、大道芸の会場ではちがっていた。
彼女自身10回以上出場してきたと言っていたが、
それだけ回を重ねるうちに、人々の間にしっかりと
人気やその芸術性の理解が根付いてきているようだ。
また、加納真実の後に登場した彼、望月ゆうさく。
葵区出身の彼は、子どものころこの大道芸W杯を見て
大道芸のおもしろさに目覚めてディアボロを始め、
世界的なアーティストへと成長し、里帰りした。
こうしてみても、この大道芸W杯は24回を重ねて
一過性の打ち上げ花火的イベントではなく、
この街に文化として根付いてきたと考えていいと思う。
今年は土曜、そして昨日火曜の文化の日と2日参加した。
例年楽しみにしているダメじゃん小出や矢部亮も
しっかり楽しませてもらったし、
アイムモラレスやジョーダン・マックナイトなど
W杯部門出場のアーティストも堪能した。
今年もワクワクと元気をもらったし、
毎年この時期になるとここに来るということを通じ、
今年も自分が元気で、健康であることの幸せを
感じることができた。
楽しかった!! 来年もこうありたい。
土曜日は「まず」静岡へ。
それはもちろん、大道芸W杯に「参加」するため。
いつしか今年も自分が健康で元気であることを確認し、
そしてさらに元気を得るための
そんな「年中行事」の一つとなっている。
これを欠かすわけにはいかない。心底楽しんだ。
もちろん、1日だけで満足できるものではない。
もっと、もっと。
ということで、本当は日曜日も行きたかったのだが
日曜は、これまた行かないわけにはいかない、
そんな運命の一戦が東京・調布の味スタで。
ということで、ナイトパフォーマンスが終わって21時、
私が乗ったのは、上りの新幹線だった。
渋谷のハロウィン狂想曲を横目で見ながら
そのまま定宿である新宿のなじみのカプセルへ。
翌日はいろいろ立ち寄りつつ、目指すは飛田給。
自動昇格のためには負けられない一戦だった。
2015明治安田生命J2リーグ 第39節
磐田 3-0 東京V @味の素スタジアム
福岡、大宮が共に勝ち点3を得たという情報の中で
絶対に負けられない試合だった。
しかし、序盤の磐田は固かった。
もどかしい時間が続く中、逆襲を食らって
時折息をのむ、そんな展開が続いた。
そして、そんな流れの中、悪夢はやってきた。
決定的な相手シュート、体を張る森下俊。
ボールは弾かれた。しかし・・・。
彼がボールをはじき返したのは、残念ながら腕だった。
レフリーはペナルティスポットを指さし、
その手には赤いカードが。
故意ではなかったはずだ。
また、それ以前からの不安定なレフリングの延長での
この判定は、磐田サポからは許せるはずがなかった。
ゴール裏からは地鳴りのようなブーイング。
ただ、決定機を手で止めたと言う意味では仕方がない、
私は冷静にそう思い、カミンにかけた。
地鳴りのようなブーイングがきっかけになったか、
妙な一体感がゴール裏に生まれ、
皆でパワーをカミンに送った。
そのパワーが彼の足に乗り移ったかのように、
ボールは再び弾き出された。
背筋に電気が走り、ゴール裏からは咆哮が。
まだ何も成し遂げてはいなかったが、
行けるかも、という空気が生み出され、
選手に向かって送り出された。
その後はもう御承知のとおり。
私の背筋にはその後3度、電気が走った。
川辺、アダイウトン、アダイウトン。
1人少ないとは思えない、前へ前へと向かう力、
そして相手の動きを封じ、はじき返す力。
すべてが素晴らしかった。
終わったときの爽快感。
文字通り、
「みんなで勝たせよう、俺たちの声で」
が現実になった瞬間だった。
私の中で、1999年5月の国立鹿島戦、
あれに次ぐ印象的なゲームとなった。
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