「希望が、みちびく。」 “HOPE LEADS.”

2012 FIFA U-20女子ワールドカップ・日本 3位決定戦
U-20女子日本代表 2-1 U-20女子ナイジェリア代表
@国立競技場

序盤から、よく動き回り、よく足を出すナイジェリアに苦戦した。
厳しいプレスにミスを連発し、セカンドボールはことごとく奪われ、
ボールキープすらままならない苦しい時間帯が続いた。
しかし、そんな中でもチャンスを逃さないところはさすがだ。
決めるべき人が決め、見事に2点先行した。
しかし、その後もナイジェリアの動きは止まらない。
1点差になってからは、まさに猛攻、
最後の10分などは、本当に祈りながらのゲームだった。
終了の笛と同時に訪れたのは、安堵と歓喜。
「ヤングなでしこ」としての最後の試合は勝利で締めくくった。
私が生観戦した中では、一番難しいゲームだったし、
確かに「有終の美」といえるものではなかった。
でも、結果が全てのトーナメント。
勝ったという事実が、そして、彼女たちの笑顔が何より。
本当によかった。

2012 FIFA U-20女子ワールドカップ・日本 決勝
U-20女子アメリカ代表 1-0 U-20女子ドイツ代表
@国立競技場

ここで帰るという選択肢もあったが、決勝も見ることにした。
アメリカ、ドイツ・・・どんなゲームを見せてくれるのか、
興味があったからだ。
「速い、強い、上手い」のドイツ、
堅守から正確につなぎ、速攻でゴール前に迫るアメリカ、
日本代表の彼女らには申し訳ないが、残念ながら格が違った。
私自身は日本の3位という結果について納得しながら、
90分純粋にレベルの高いゲームを楽しむことができた。
ただ、ドイツが後半、もう少し強い気持ちを持ってくれれば
もう30分楽しめたかもしれなかったが・・・。

試合後、歓喜に沸くアメリカの選手たちを、
日本代表の彼女らは、どういう気持ちで眺めたのだろうか。
その気持ちを忘れず、さらなる成長を、
A代表という次のステージでの活躍を目指してほしい。
今大会のスローガンは「希望が、みちびく。」
君たちは、日本の未来への「希望」。
私たちを、希望に満ちた未来にみちびいてほしい。

PS.
U-20女子を宮城での開幕戦から追いかけてきて、
今、こうして3決、決勝を終えて・・・、
「夏は終わった。」
そう実感する、国立の傾いた午後の日差し、
そして涼しい夜風だった。

勝って終わろう。

2012 FIFA U-20女子ワールドカップ・日本 準決勝
U-20女子日本代表 0-3 U-20女子ドイツ代表 @国立競技場

実力は確実に、相手が一枚も二枚も上手だった。
試合前に、どこまで通用するか、と言っていた彼女たちだが、
現実の厳しさを見つめざるを得ない結果となった。
ただ、あの開始1分の失点がなければ、どうなっていたか。
勝てなかったかもしれないが、もう少し「勝負」できる
時間が長かったのではないか、と残念に思う。
そういう意味でも、試合序盤のあの集中を欠いたかのような
「意図のはっきりしない」パス、走り、トラップ、目配り、
その他諸々、「何となくやってしまっていた」のでは、と
思われるプレーが、今となっては悔やまれる。
流れをなかなか変えられなかったのも残念だった。
若いチームならでは、と言われてしまえばそれまでだが、
前半はダメージを引きずり、落ち込み、焦り、
そして消極的になるという悪循環にはまってしまっていた。
よさを全く発揮できない中での敗退、さぞかし無念だろう。
でも、敗れた時の振る舞いや、気持ちの立て直し、
それがしっかりできて、凛々しくあってこそ、
なでしこの血をひく、その正当な後継者じゃないのかな。
君たちにはもう1試合ある。そこで花を咲かせてほしい。
いずれにしても、次がこのチームとしての最後の試合なのだ。

いろんな意味で、モヤモヤ感。

2012 Jリーグディビジョン1 第23節
磐田 3-0 柏 @日立柏サッカー場

いろいろあってだいぶ間が空いてしまったが、
何はともあれアウェーでの快勝、何より。
早い時間に、山田が素晴らしい形でボールを奪い、
松浦との息のあったワンツーから、キーパーをかわしての
技ありゴール。これでリズムに乗ることができた。
その後の駒野のFKも見事だったし、後半の実からのクロスに
しっかりと合わせた前田の3点目も見事だった。
危うい場面は何度もあったが体を張ってゴールをふさぎ、
完封できたのもよかった。
実は、このゲームの録画を見たのは、
次節24節の広島戦を見た後のことなのだが、
広島戦でこの運動量、ボールコントロール、連携した動きが
できていれば、と見ながら思った。
それぐらい、よかった。ということで、

2012 Jリーグディビジョン1 第24節
磐田 1-1 広島 @ヤマハスタジアム(磐田)

さすが首位、と感じさせる、そんなチームとの試合だった。
本当に隙がないのだ。
パスも方向、強さ共に正確。
意思の疎通もできていて、ボールを奪うのが本当に難しい。
そして攻めにかかった時の速さ。これが脅威だ。
佐藤寿人はもちろん、両サイド、中盤もものすごい速度で
ゴール前に到達する。
怪我人だらけの急造の磐田のDFラインが何とか踏ん張って
流れの中での得点こそ許さなかったが、
セットプレーから残念ながら失点、
ここのところ精度が高く、前節でも結果を出している
駒野のFKで何とか追いつくが、それ以外の攻撃は
代表ではからっきしダメだが、Jリーグではめっぽう強い
西川に阻まれたり、自分たちのミスや連携不足で得点できず。
残念ながら、引き分けでタイムアップとなった。

残念。優勝戦線に近づくことはできなかった。
次週はリーグ戦はなく、何かモヤモヤ感たっぷり
抱えたまま、2週間を過ごすことになりそうだ。

次戦はだれが、ヒロインに?

2012 FIFA U-20女子ワールドカップ・日本 準々決勝
U-20女子日本代表 4-0 U-20女子韓国代表 @国立競技場

昨日のスポニチなんだけれど、一面に名前掲げるなら、
「陽子」よりも「柴田」じゃない?
もちろん、田中陽子はこのゲームでも輝いていたが、
あの、前に出たGKの寸前でボールにタッチして、
そのままゴールに転がし、流し込んだ先制点や、
ゴール左ギリギリ、ポストに当てて、ネットにはじき返す
2点めのミドルなど、柴田華絵は素晴らしい活躍ぶりだったし、
あれで韓国を少し萎えさせたかな、と思えた。
A代表のW杯優勝の時を思い出すと、「澤頼み」とかでなく
試合ごとに「日替わりヒロイン」がいたように思う。
そういう意味でも、このチームからもぜひ、
「陽子頼み」でなく、日替わりヒロインが生まれてほしい。
それがてっぺんに近づく力になるかな。

最後に・・・、
変なメッセージも、韓国国歌へのブーイングも、
テレビでわかる範囲では見られず、
(あえて写さなかった? でも報道にも出てないよね。)
選手がゲームに集中できる中で試合が行われたことは何より。
これがもし逆の国で行われてたら・・・?