それでもレジェンドであることに変わりはないが

2019明治安田生命J1リーグ 第17節
磐田 1-3 川崎 @ヤマハスタジアム(磐田)(Live)

始まる前からただならぬ空気感が漂っていた。
まず試合開始30分前に火災報知器が誤作動し、場内放送が
入らなくなり、必要な連絡が流れないという事態に。
その後、場内放送復旧後に行われた選手紹介では、
いつもなら監督の名前が呼ばれた後、ゴール裏から響く
監督のチャントがこの日はコールされず、
シーンと静まりかえるという異様な光景が見られたのだ。
(怒りの抗議か、それとも何か知っていたのか?)


ゲームは、序盤はやや押し気味に進んでいく。
何度か敵ゴール前に迫り、巧く川崎の守備を外して
シュートを放つも、ネットを揺らせない。
こうなると待っているのは、最近「あるある」の
「何だかな」という形からの失点。
これで攻撃はトーンダウン。
それまで見せていた厚みのある攻めはなりを潜めて
単発な攻めに終始。周りでこねくり回して奪われるように。
その後は惨めなまでの2失点目、3失点目。
内容はよかったけれど勝てなかった、というものではない。
結局、今節も何もできなかったのだ。


ゲーム後、ゴール裏は混乱していた。
指揮官が歩み寄ると最下位に転落させた彼を責める怒号と、
励ましの拍手が交錯して、騒然となった。
そして、彼が引き上げた後、クラブは記者会見。
思いのやり場がなくその場に残っていた多くのサポが
スマホを通して彼の辞任を知らされることとなった。
辞任は残念だが、致し方ないと思う。
今開けるであろうあらゆる引き出しを開け尽したが、
ゲーム結果・内容共に上向いていく気配が見られず、
引き出しはもう残ってないし、奥行きも深くない、
ということが見えてきてしまっていたから。
こうなってくると、客の心持ちも変わってくる。
わくわくを求めてスタジアムに足を運ぶはずのサポにとって、
わくわくがなくなったら、そこに行くことは苦痛でしかない。
ただ、本当に指揮官一人が腹を切れば済むものなのだろうか。
昨季末、あれだけ苦しい思いをしたのに、結果を出した補強は
ロドリゲス一人だけ。
あとは現有戦力で十分と判断してあの程度でよしとしたのは
フロントではなかったのか?

とは言っていても、水曜日には次のゲームがやってくる。
そして週末には鹿島戦。立ち止まっている暇はないのだが。