「Finalistとしてはまだまだ」ってことだ。

ハノイの試合が始まる前にもう一つの準決勝、
クアラルンプールでの韓国対イラク戦を見た。
初めは韓国が勝ち上がると厄介だな、と思っていたが
やがて、どっちが来てもまずいな、と思い始め、
PK戦でイラクが勝利したときには、困ったと思った。
見ていて、両チーム共「巧さ」を感じなかったが、
前へ向かう気持ち、自陣を守り抜く気持ちに
生半可ではないものを感じたのだ。
その後、日本対サウジを見た。
90分後、失望が私を包んだ。
戦い方を選手に「丸投げ」し、
全てを「運頼み」にし、
大して高くもない個人技をあてにし、
選手たちを同じ目標を目指す「戦う集団」として
形成することもできず、
現実世界で「サカつく」もどきをやっていた、
そんな前指揮官の時に比べると、
チームとしては確実に進化していると思うし、
進んでいる方向や、選んでいるメンバーも
現時点ではこれでいいと思う。
ただ、チームとしては、まだまだ「幼い」と感じた。
強い気持ちで集中しきれなかったり、調子に乗ったり、
想定外のことが起こるとあたふたしたり、自信喪失したり。
生意気に粋がっている思春期の小僧のようだった。
もう少しの冷静さと、もう少しの情熱と、
思慮深さが11人、いやスタッフも含めた全員にあれば・・・。

「負けて得るものよりも勝って得るものの方が多い」と言う
日本からやってきただれかさんの一言は確かに一理ある。
しかし、今回については「これでよかった」とは言わないが、
「勘違い」などしないためにも、長い目で見たら
残念だが、これはこれで「あり」なのかな、とも思う。
やがて来たるW杯予選までに課された宿題は多い。