長い目で見るけれど

「早起きして損した。」そんなゲームだった。
日程的にも体力的にも厳しいだろう。
しかし、出だしから全く何もできない代表を見続けるのは
眠気と戦いながら見ている身には、つらかった。
次々と見せられるミスと、集中に欠けるプレー。
そんな中から失点も生まれ、結局「初黒星」。
もっとも指揮官は根拠もなく「次につながる」とは言ってないし、
「運」と「勘」と「海外組」に頼った采配をしているわけでもない。
選手たちはほとんどが初代表で、
五輪代表に毛が生えたぐらいのひよっ子だが、
W杯出場経験のある選手の多いアジアの強豪、サウジに対して
何度かチャンスを作ることはできたし、
楽観的に考えれば「1失点で済んだ」とも言える。
そういう意味では最初から「海外組、頼んだよ」という
4年前とは確実にちがう。
「伸びしろ」が期待できる。
そういう意味では指揮官の言うように
「長い目」で見てみてもいいかな、とも思う。
ただし、まさかアジアカップ、
予選で終わるなんてことはないですよね。
それは絶対に許されない。
タイトルにつながる真剣勝負に参加し、
チームを高められる場を踏み外し逃すことは許されない。
次のイエメン戦、高地だということは重々承知。
でも、負けは許されない。

それは、かけがえのない地球の記憶

分割して申請した夏休みの残り、2日間。
夜行バスを予約して西へ向かった。
行き先は広島。世界遺産をめぐる旅のスタートだ。
早朝、新幹線駅前に降り立った後、在来線側の入り口に移動。
路面電車で向かった先は原爆ドームと平和記念資料館だ。
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大学4年の時に一度訪れ、大きな衝撃を受けたが、
あれから自分も仕事に就き、またいろいろ知識も得た中で
改めて学びたいと思い、足を運んだ。
時間軸がずれているだけで、3次元的にはまさにあの日、あの時
地獄のまっただ中だった場所に身を置き、いろいろ思いをめぐらせた。
苦しむ間もなく瞬時に命を奪われた人々の思い、
生きながら地獄を体験した人々の思い、
その人たちを思い続けた周囲の人々の思い。
何ともやりきれない。
今回初めて知ったこと。
アメリカは「戦略上やむにやまれぬ理由」で
核を使ったのではなく、
その膨大な開発費用に対する国内世論の反発を納得させ、
戦後の国際社会でソ連よりも優位に立ちたいため、
それらが主要な理由で2発の核を使ったということ。
アメリカの保守連中がよく言う「戦争を終わらせるため」ではなく、
「合衆国とその政権の体面を保つ」ということのために
何十万の命が奪われたわけだ。
冗談じゃない。
救いは多くの外国人観光客も訪れ、熱心に見学していたこと。
彼らがこの「HIROSHIMA」で感じたことを
それぞれの国で伝えてくれることを願いたい。
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翌日は山陽本線とJRのフェリーで厳島神社へ。
海上の大鳥居が徐々に近づいてくる。
800年前、平清盛のころから続く海に浮かぶ美しい社殿。
優雅だ。
私が訪れた時は干潮から満潮に向かう日中の時間だったが
これが満潮の時間、また日が翳る時間だったら
またどんな風景だったことか。

2日間の世界遺産めぐり
とても有意義に過ごすことができた。
変なものを見たことを除いては・・・。