まだ「世界」と戦える・・・。

「その」瞬間、「絶望」を感じたのは私だけだろうか?
グループリーグ敗退ってことになったら何大会ぶりだろう、
とも考えた。
でも、そこからの選手の気持ちが表れたプレーぶりに、
恥ずかしながら最後まで見守ろうと思い直した。
そして生まれた執念のゴール!
試合終了のホイッスルとともに、すぐにチャンネルを
オランダvsベナン戦へ。
そこに映っていたのは、ぼくたちの代表とは全く違う雰囲気の
ベナン代表の選手たちだった。
負けているのにボールを追おうとしない選手たち。
決勝トーナメントに進めるか進めないかの違いは、
この差だったのかもしれない。

何はともあれ、続けて「世界で戦う」ことを許された。
ここからは相手をノックアウトしないといけない世界だ。
「チャレンジする」ことを忘れず、1試合でも多く
「世界」を経験してきてほしい。
そして・・・A代表!
次は、あんたたちだ!見せてほしい!

だから・・・。

> このチームを見た時に本大会で勝ち抜ける力はまだないと思っている・・・。

最終予選突破直後、ヒデがこのコメントを出した時、
マスコミは「冷めている、また中田は・・・」みたいな扱いを
していたように思うのだが・・・そして街頭インタビューで
「優勝してほしいです!」とか「前回以上の成績」とか
脳天気に言っている声を祭りか何かのように勘違いして
放送していたように思うのだが・・・。
これでまたマスコミは今度は「3連敗の危機」とか騒ぎ出して、
残りの結果如何では、今度ドイツから帰ってきた時に、
こないだタイから帰ってきた時とは全く異なり、
手のひら返したようにバッシング報道するのではないだろうか・・・。
そんなことより、これから1年もあるのだから、その期間を使って
どうやって本大会までにこのチームを高めるか、を考えなければ。

この試合を見ただけでも、かなり多くの課題が見つかった。
左サイドとか、左サイドとか、左サイドとか・・・。
プレスが全くかからない中盤とか・・・。
攻め重視の考えもいいけれど、ヒデは今日のようでよかったのかとか・・・
次は幸い欧州覇者とはいえ、名前負けしないですむギリシャだ。
「チャレンジ」するにはいい相手ではないか?
「応援」というより「チームの変化」を楽しみに
見せてもらおうと思う。

Go for 2010 & 2014…

きちんと整備されたグリーンのピッチ、
その横に並ぶFIFAのオフィシャルスポンサーの広告看板、
ピッチ上に姿を現すJAPAN BLUEのユニフォーム、
そして実況は倉敷保雄さん・・・とくれば、
どうしても2002を思い出してしまう。
あの時のイメージでぼくたちのU-20代表が世界を相手に
いい結果を出してくれることを期待していたが、
さすがに開催国オランダ相手に開幕戦ということで、
結果を出すことができなかった。
思えば前半、試合への入り方がよくなかったように思う。
後半はオランダを自由にさせずいい形を作っていただけに
残念である。
しかし、まだまだグループリーグ初戦、手応えはあっただけに
これを引きずらず、ベナン戦、オーストラリア戦に臨んでほしい。
しかし・・・U-20オランダ代表、すごい。
個人技、1対1の強さ、そしてサイドアタックのスピード、
ゴール前での素早い判断と正確なプレー、
さすがUEFA杯やA代表としてW杯予選に出場している選手たちである。
そしてA代表から年代別代表まで
「オランダとしてのスタイル」ができていることがうらやましい。
「文化」としての根付き方がちがうというか、
ナショナルチームとしての強化方針がしっかりしているというか・・・。
日本がこうなるまで、あと何年かかるだろう、と感じた。
さて、ぼくたちの日本代表、
アテネの時には「谷間の世代」と呼ばれたが、
本当に「谷間」なのか、まさかずっと「下り坂」なのか・・・
この大会でぜひ「下ってないぞ」というところを見せてほしい。

「世界」と戦える日本に

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一晩たち、少し落ち着いた。
8年ぶりの予選を突破しての出場、
本当に素晴らしいし、よくやった。
一次予選がスタートした時と比べ、
チームとしても様々な経験を重ね、
成長してきたように思う。
しかし・・・ここで立ち止まってはいけない。
これから、「世界」と互角に戦っていける、
そんなチームになっていかなければならない。
さらなる成長を期待したい。
そして1年後、
誇りをもって青ユニを着て、
日の丸を振れる、
そんなチームに進化していてほしい。
“Go for 2006″は、まだ終わっていない。

さて・・・次に青ユニを買う時は
だれの名前と番号を入れようかな・・・?