そしてまた一つ、鉄道から旅情が消えていく。

2004nagara

ネットでさびしい記事を見つけてしまった。
「ムーンライトながら 役割終え廃止」
ついにこの春のダイヤ改正で完全に廃止されるとのこと。
残念としか言いようがない。
私とこの夜行の出会いは、小学生の頃にさかのぼる。
当時、わが家の最寄り駅上り最終電車が23時台の東京行。
こんな片田舎の駅から東京行きの電車が出るということに
旅情と憧れを強く感じて、この「大垣夜行」を見送ってきた。
やがて私も社会人になって自由に出かけられるような歳になり、
サッカーに興味を持って磐田や代表を追いかけるようになると、
東京からの帰ってくるのにこの電車を使うようになった。
車内で一杯やろうと、しこたまビールとつまみを買い込んだら
通路に座り込む者もいるぐらいぎゅうぎゅう詰めで
飲んで語ることすらままならない窮屈さだったことも。
その後「ムーンライトながら」として全車指定となって
予約すれば座れるようになってゆとりができてくるころには、
すっかり「遠征」の一手段となっていた。
ただ・・・、これで帰ってくると翌日の疲れは相当なものだ。
2010年ごろからはそのことも考えてカプセルでの宿泊が増え、
ムーンライトで強引に帰ってくることはほとんどなくなってきた。
思えばいつしか私自身、使うことがなくなっていたのだ。
「時代の変化」と見れば、廃止も致し方ないと思う。
でも、どこかさびしい、というのが本音なのだ・・・。
(画像はムーンライトながら号:2004年JR東京駅にて)