私がカブを選んだ理由(長文失礼)

そう言えば私が学生の頃、静岡市内に住んでいた私や
西部地方出身の友人の多くは、静岡で車を登録せずに、
あえて実家の住所で登録した浜松ナンバーの車に乗っていた。
それは、親に買ってもらったとかそういうことではなく、
きっと心のどこかに「遠州人としての想い」があって、
その表現方法の一つとして浜松ナンバーを付けていたのだ。
ナンバープレートの地名はそういう想いを表す手段でもあり、
だからこそ、「ご当地ナンバー」ってのが出てきたのだろう。

あれから「人生の何分の一」ともいえるほど長い年月が経った。
私がカブを買ったことは既に何度もここにアップしてきたが、
スクーターではなく、なぜカブなのか? とよく聞かれる。
確かに「水曜どうでしょう」の影響もある。
東日本、西日本は録画して何度も見たし、
ベトナム縦断はDVDを買ったほどで、憧れだ。
しかし、一番の理由は別にある。
ホンダが世界に誇るスーパーカブの、スーパーな耐久性だ。
(ごめん、ヤマハ発動機さん・・・。)
以前から町乗りに使えるバイクがほしいと思っていたところ、
私の育った町がとなりの市と合併するという話が決定した。
そこで、ふと私が考えたのは、
「合併前に現在の町でバイクを登録すれば、それを廃車にせず、
 他市へ転居しない限り、ずっと今のナンバーをつけられる。」
ということ。
(逆に合併後だと新市のナンバーをつけなければならない。)
様々な想いが詰まったHometownのナンバーをバイクにつけ、
できることなら生涯このナンバーで乗り続けたいと考え、
そのために寿命は半永久的、とも言われるカブに決めた。

50ではなく110にしたのは、30km/h制限や2段階右折など、
磐田等へ行く際に厄介な原付一種特有の制限を受けないことと、
ミニツーリングなどもしてみたい、と感じたから。
このごろだんだん体になじんできたようにも感じるし、
だんだん温かくなってきたので、
近々ちょっと出かけてみようか、とも考えている。
そんなこんなと言っているうちに、
生まれ育った町が消滅するまで、まもなく1週間。
「現存しない町のナンバー」をつけて走る時が近づいてきた。