「なでしこJAPAN」カテゴリーアーカイブ

今、「文化」になれるかが問われている。

リオデジャネイロオリンピック2016
サッカー女子 アジア最終予選 第5節
なでしこJAPAN 1-0 朝鮮民主主義人民共和国女子代表
@キンチョウスタジアム

最低限の結果を残せなかったのだから、
「有終」という言い方は当てはまらないだろう。
でも、ほっとした。
スポーツ新聞が「脚色」して書き上げているほど、
このチームは「壊れて」いないのではないか、
そう思ったからだ。
前を向くしかない。
4年なんてあっという間だ。
実際、フランクフルトの森の奥のスタジアムから
歓喜が伝えられたあの日から、この夏でもう5年だ。
無駄に過ごせる日々など1日もない。
多くのものを失ったのかもしれないが、
この挫折からそれ以上のものを得ればよい。

「有終の美」

ここに1枚のアナログ写真がある。
19980524yokohama_my_first_sawa

撮影されたのは1998年5月24日、横浜国際総合競技場。
当日はキリンカップサッカー98が開催されていて、
日本代表がチェコ代表と戦い、0-0で引き分けた。
確かW杯フランス大会前の国内最終戦で、
壮行試合的な扱いだったのではと記憶している。
当日、少し早めに会場入りした我々は、
前座試合として行われていた女子代表の
日本対アメリカ戦を観戦した。
その時、私は初めて「彼女」を生で見た。
女子サッカーを見るのが初めてだった私に、
同級生のSHOCHANがいろいろ解説してくれたのだが、
その説明の大半は「彼女の凄さ」についてだった。
15歳で代表入りしたこと、代表デビュー戦で4点取ったこと、
その他いろいろ・・・。
そう言われてみれば、ガッツがあるし、視野も広いし、
いいところついたパスは出すし・・・と
話を聞きながら「彼女」を見ていたが、
なんせ相手はアメリカ代表。
確かこてんぱんにやられてしまい、
「彼女に」衝撃を受けるという気分ではなかった。
しかしその後、「彼女」は見るたびに強くなって
自分の前に現れた。
20100206nadeshiko

2010年2月6日、東アジア選手権中国戦。
キャプテンマークを巻いた「彼女」がそこにいて、
ゴールこそなかったものの、ピッチを縦横無尽に
走り回り、チームのために献身的に尽くしていた。
まさか翌年、あんな快挙を成し遂げるとは
この時はとても思いもよらずに見ていたが、
キャリアを重ねてキャプテンの責を果たす姿は
すっかり日本の「誉れ」となっていた。
国際Aマッチ205試合出場、83得点。
ワールドカップ6大会連続、
オリンピックは4大会出場。
男女通じて日本人唯一の「FIFAバロンドール」受賞。
「苦しい時は私の背中を見て」という言葉は
伊達ではない。
誰よりも走り、誰よりも先を読み、
誰よりも正確にパスを送り、
誰よりも貪欲にゴールをねらい続ける・・・、
素晴らしいアスリートだった。

第37回皇后杯全日本女子サッカー選手権 決勝
INAC神戸 1-0 新潟L @等々力陸上競技場

行くべきだったよなぁ。
年賀状を出すのが遅れようが、大掃除が遅れようが、
等々力に行くべきだったのだ。
そんな後悔がテレビを見ながらふつふつとわくぐらい
「彼女」は最後まで走り、完全燃焼した。
また、自身のヘッドでの決勝弾。心が震えた。
こんな美しい終わり方、あるかなぁ。
素晴らしかった。
「自分にしかできないことをやっていきたい」
とのこと。あるはずだ。
これからも、日本の「誉れ」としての活躍を
期待している。
お疲れ様。そしてありがとう。

「ブームではなく文化に」その手伝いなら私にもできるかな。

FIFA女子ワールドカップ カナダ2015 決勝
なでしこジャパン 2-5 アメリカ女子代表
@ カナダ・バンクーバー BC Place Stadium
20150706nadeshiko_final_fifa-wwc

うちの職場のメンバーって優しいんだ。
前回の準決勝の時のことを踏まえて
私が結果を知りたくないってことがわかってるから、
昨日は誰もその話題に触れず、一日をやり過ごしてくれた。
日曜日に上のようなものを杏林堂で購入して
(耳栓ってどこに売ってるかわからず探したよ。)
一応使ってみたが、とても仕事にならずに断念。
(月曜は「営業」に立つことはなく、終日オフィス。)
でもみなさんの気遣いで、結果を知らないまま、
職場を後にすることができた。
ただ・・・感じたことが一つ。
確実に木曜日とは職場の「空気感」がちがっていた。
「重い」のだ。
木曜日とは逆に、どこか「よくない予感」を感じながらの
テレビ観戦となった。
そしてその予感は、見てみて「なるほど」という実感に
変わっていった。
「重い」わけだ。
でも、「これがフットボール」なんだろうな。
先制点のCKからのグラウンダーのシュート、
美しかったもの。
その後のなでしこは円陣を組み、気持ちを一つに
ここからの進み方を再確認したかに見えた。
これがグループリーグなら、これで収まったかもしれない。
でも、そうはいかないのがファイナルなんだろうな。
失意、動揺、焦り・・・、
とても腹に収められるものではなかったということだろう。
そこからはすべてが裏目に出た十数分間だった。

とはいえ、絶望的な4点差を彼女たちは受け入れ、
こつこつと1点ずつを積み重ねるためのゲームづくりを
そこから始めたのだった。
やがて自分たちのサッカーを取り戻しはじめ、
アメリカから2得点を奪うことができた。
完全に押し切られてしまうのではなく、
自分たちの時間を作ることもできた。これは評価したい。

残念だ。
このチームで頂点に立つところを見てみたかった。
ただ、宮間が言うように「なでしこは終わらない」。
来年はリオ五輪が、その後には東京五輪が控えていて、
この女子W杯を日本招致しようという動きもあるらしい。
世界3位になった世代も次に控えている。
この経験を次の世代に引き継ぎながら、
次への道を、力強く踏み出してほしい。

「運だけではない。」

FIFA女子ワールドカップ カナダ2015 準決勝
なでしこジャパン 2-1 イングランド女子代表
@ カナダ・エドモントン Commonwealth Stadium
20150702vs_england

とにかく家で、ライブと同じ感覚で見たい、
彼女たちと同じ気持ちでドキドキハラハラしたい、
そう思って、情報を断とうと思い、
デスクのPCにこんな張り紙をして周囲にアピールし、
何か口走りそうな人が近づいて来そうものなら
すぐに席を外して「待避」するなどしたが、
どこからか、つぶやく声とか聞こえてきちゃって、
何となく「悪い結果ではないんだろうな」
と思いながら・・・帰宅後にBS1の再放送を見た。
ところが・・・予想外の流れに戸惑い。
「えっ、勝つんじゃないの? 」
「まさか、延長!? 」
そして思いもよらない結末・・・。
こんな苦しく、切なく、しんどい、そんな展開だったんだ。
ホントにライブで見てたら、
七転八倒、胃壁を痛め、夜は寝込んでいたかも。
もちろん、運に支えられたところはあったかもしれない。
ただ、「運」だけで勝ち進んだわけでもない。
試合を支配されながらも気持ちを切らさず、
積み上げた体力で最後まで運動量を落とさず、
どこかでチャンスは来ると信じて走り、
実際、川澄が中に走り込む大儀見と岩渕を見逃すことなく
信じて出したアーリークロス。
もしイングランドの選手が蹴り出さなければ、
間違いなく2人のうちいずれかは
ボールに触っていただろう。
「運」に支えられたかもしれないが、それだけではない。
私はそう思う。

さて、私も気持ちを締め直すのにもう少しかかりそう。
この数日を大切に過ごし、
心を整えて決勝に向かってほしいが、
悔いのないよう、精一杯やって笑顔で終わってほしい。
どんな結果になるかわからないが、、
笑って(少しホロリと来ながら)迎えられるような
そんなゲームをしてきてほしい。

「最後は岩渕真奈が何とかしてくれる」と思っていた。

FIFA女子ワールドカップ カナダ2015 準々決勝
なでしこジャパン 1-0 オーストラリア女子代表
@ カナダ・エドモントン Commonwealth Stadium
20150628women's_world_cup_qf

「祝勝会」中(^_^;)
日が沈む前からお酒が進んじゃって(^_^;)
でも、こんな録画なら、何度見てもいいよね。
時計が進むにつれてタイトルに打ったとおりのことを
ずっと頭の中で信じていたけれど、そのとおりになった!!!
それまでも80分、集中してやれていたけれど、
最後のフィニッシュがわずかなズレからものにできず、
もしやのワンチャンスで豪州に持って行かれるか、
なんて心配をひそかにしていた。
でも、岩渕が入ったところからこれで行けるかも、
なんて根拠もなく信じていた私。
やってくれたなぁ。素晴らしい!!!
いつもは外した後にちょっとけだるい表情の彼女が
テレビに大写しになるのだけれど、
今日は満面の笑顔で仲間から祝福を受ける様子が
大写しになって、これが本来の彼女の表情なのだと
思えて、早朝から拍手した。
取るべき人が取って、これでまた波に乗れるといい。
そして、この後四国で始まる水色のチームもまた
取るべき人が取って、よくない流れを断ち切れるといい。